🔧 ネットワーキング

AWS Site-to-Site VPN
非対称ルーティング問題の解決方法

帯域幅を維持しながら、VPNトンネルの経路問題を解決する唯一の方法を図解で理解

💡 結論ファースト:これだけ覚えよう

問題

行きと帰りで異なるVPNトンネルを通ると、ステートフルファイアウォールが通信をブロックする

解決策

カスタマーゲートウェイで非対称ルーティングを許可することが、帯域幅を維持しながら問題を解決する唯一の方法

📮 たとえ話で理解:郵便局と返信先

🎭 シナリオ:2つの郵便局がある町
🏘️ あなたの町には、A郵便局とB郵便局の2つがあります

どちらの郵便局からでも手紙を送ることができ、どちらでも受け取ることができます。これはVPNの2つのトンネルと同じです。

✅ 対称ルーティング(正常なケース)

🏠
あなた
オンプレミス
A郵便局経由で送信
🏤
A郵便局
トンネル1
A郵便局経由で返信
☁️
友人
AWS

→ 行きも帰りも同じ郵便局 = 正常に届く!

⚠️ 非対称ルーティング(問題のケース)

🏠
あなた
オンプレミス
A郵便局経由で送信
🏤
A郵便局
トンネル1
B郵便局経由で返信
☁️
友人
AWS

→ 行きと帰りで違う郵便局 = 「知らない相手」として拒否される!

🔀 非対称ルーティングとは

正常

対称ルーティング

🏢
☁️
→ トンネル1で送信
← トンネル1で受信

行きも帰りも同じ経路を通る

問題

非対称ルーティング

🏢
☁️
→ トンネル1で送信
← トンネル2で受信

行きと帰りで異なる経路を通る

🏗️ Site-to-Site VPNのアーキテクチャ

AWS Site-to-Site VPNは常に2つのトンネルを提供
🏢
オンプレミス
カスタマーゲートウェイ
ファイアウォール/NAT
🔒 トンネル1(IPsec)
🔒 トンネル2(IPsec)
☁️
AWS
仮想プライベートゲートウェイ
VPC
💡

なぜ2つのトンネル?

AWSは高可用性のために、Site-to-Site VPN接続ごとに異なるアベイラビリティゾーンに2つのトンネルエンドポイントを提供します。これにより、1つのトンネルがダウンしても通信を継続できます。

🚨 なぜ非対称ルーティングが問題になるのか

🔥 ステートフルファイアウォール

接続の「状態」を特定のインターフェースで追跡。別のインターフェースから来た応答は「知らない通信」として破棄される

🔄 NAT(Network Address Translation)

アドレス変換テーブルが特定のトンネルに紐づく。異なるトンネルからの応答はマッピングが見つからず失敗

対称ルーティング時
1 リクエストがトンネル1を通過
2 ファイアウォールが接続状態を記録
「トンネル1経由の接続あり」
3 レスポンスがトンネル1から到着
4 状態テーブルと一致 → 通過許可
✅ 通信成功
非対称ルーティング時
1 リクエストがトンネル1を通過
2 ファイアウォールが接続状態を記録
「トンネル1経由の接続あり」
3 レスポンスがトンネル2から到着
4 状態テーブルに該当なし → 破棄
❌ 通信ブロック

解決策:カスタマーゲートウェイで非対称ルーティングを許可

🎯
唯一の正解:非対称ルーティングを許可する
🔓

ステートフル検査の緩和

カスタマーゲートウェイ(オンプレミス側)のファイアウォール設定で、VPNトンネル間の非対称トラフィックを許可するルールを追加

🔗

両トンネルを同一セッションとして扱う

異なるトンネルからの応答でも、同じVPN接続に属する正当なトラフィックとして認識させる

📈

帯域幅を維持

両方のトンネルを引き続き使用できるため、VPN全体の帯域幅は減少しない

🎉 解決後:どちらのトンネルからでも応答を受け入れ
🏢
オンプレミス
→ トンネル1で送信
← トンネル2で受信 OK!
→ トンネル2で送信
← トンネル1で受信 OK!
☁️
AWS
✅ 非対称ルーティングを許可 = 通信が正常に流れる + 帯域幅維持

🚫 他の方法では解決できない理由

⚠️ これらの方法は帯域幅が減少するためNG

1つのトンネルだけを使用
帯域幅が半分になり、冗長性も失われる

静的ルーティングで経路を固定
柔軟性がなくなり、フェイルオーバーが複雑になる

片方のトンネルを無効化
高可用性が失われ、障害時に通信断が発生

AWS側の設定変更のみ
問題はオンプレミス側のファイアウォールにあるため解決しない

📝 ポイントまとめ

🔀

非対称ルーティング

行きと帰りで異なる経路を通ること。VPNでは2つのトンネルがあるため発生しやすい

🛡️

問題の原因

ステートフルファイアウォールが異なるインターフェースからの応答を「不正」として破棄

唯一の解決策

カスタマーゲートウェイで非対称ルーティングを許可(帯域幅を維持できる唯一の方法)

📌

試験対策ポイント

AWS認定試験では「帯域幅を減らさずに非対称ルーティング問題を解決する方法」として、カスタマーゲートウェイで非対称ルーティングを許可が正解になります。「1つのトンネルだけ使う」「静的ルーティングにする」などの選択肢は帯域幅が減少するため不正解です。

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